眼科疾患で、「スケッツ」といわれているSCCEDs(Spontaneous Chronic Corneal Epithelial Defects:自発性慢性角膜上皮欠損)についてです
この病気は、「難治性角膜潰瘍」とか「ボクサー潰瘍」とよばれることもあり、その原因は「角膜上皮と基底膜・前実質の接着不全」にあります。
簡単に言えば角膜がはがれてしまう病気であり通常の角膜潰瘍のような治療では直りがすごく悪い病気です

肉眼ではこんな感じで見えます

染色すると、このようにはがれている部分の下に染色液が入り込んでいるのが確認できます
この病気はこのはがれている部分になかなか傷を修復するのに必要な血管が結膜から伸びてこないので
治療がうまくいきにくいです
そのため治療には
1)綿棒デブリードマン: 最も簡便ですが、これ単独での治癒率は約50%程度です。
2)格子状角膜切開/ 点状角膜切開: 注射針などで前実質に微細な傷をつけ、アンカーを下ろす足がかりを作ります。
3)ダイヤモンド・バー・デブリードマン: 現在、多くの専門施設で第一選択となっている手法です。専用のバーでヒアリン膜を均一に研磨・除去します。成功率は80〜90%と報告されています。といったことをしていきます
当院でも治療には1)→3)→2)の順番にしていきます
わんちゃんに全身麻酔で行うことが多く、まれにすごく静かな子だと全身麻酔なしでできることもあります
最後にはコンタクトレンズを装着して眼瞼を一部縫合して目がわかないようにするそしてコンタクトが落ちないようにして治療していきます
最後に、このような外科的な治療をしても眼科疾患の治療の基本は点眼なので、病気でない時からワンクリーンなどの点眼液をつかって点眼しても怖がらないわんちゃんに育てておく必要があります!!