当院での抗体検査の考え方

最近質問が多いので「当院での抗体検査の考え方」を記載します

 

ワクチンの能書には 1年に1回のワクチン接種が必要です との記載はなくなっています

昔と違ってワクチン製品の質が上がったので抗体がきちんと1年後でものこっていることが多いからです

 

そのため当院ではワクチン抗体価が残っている状態でワクチン追加接種をすると、ワクチンアレルギーの発症率が上がることから

接種するのであれば最低でも1.5-2年間は接種期間をあけることを推奨しています

 

そして、それ以上にお勧めしているのはワクチン抗体価を測定することです

 

このワクチン抗体価検査には ただの判定(陽性か陰性か:実際抗体価測定して陽性って言葉を使うこと自体間違えだと思うのですが・・・)をする場合と

外注検査にて抗体価を数値化して検査する場合の二つがあります

 

当院では後者の 外注検査にて抗体価を数値化すること を実施しています

そうしないとどのくらいの抗体値があるのかがわからないからです

つまり抗体が残っていても 高抗体値なのか 低抗体値なのか 判断できないからです

そして測定会社から送られてくる結果を各オーナーにお渡し、今後のワクチン接種期間をどうするか相談しています

ちなみに高抗体だからといってその後1年抗体値がすごく残るのかはだれにもわかりませんし、毎年抗体検査を実施すべきかもわかりません

ただ、トリミングに行くとかドックランに行く場合で1年以内の抗体検査結果かワクチン接種証明書が必要ですと書かれていることがありますので各自確認してください

 

最後に重要なことが一つあり、ワクチン接種の前後で

1)ステロイド(プレドニゾロンやシクロスポリンなど)を使用していた

2)アポキルなどかゆみ止めを使用していた

このような患者さんでは抗体価が著しく低いことが多いので服用されている方は最終接種後1年ぐらいで一度抗体価を測定することがいいのかなと思っています